2019/05/03 12:00
VR360度動画における空間音声という言葉は、これまで「空間音響」「立体音響」「3D音響」といった言葉で使用されてきたものと同じ意味で、以前より技術用語として存在していました。
空間音声という言葉が注目され始めた理由としてはGoogle(Youtube)が360度動画やVRのための音響ソフトをSpatial Audio(空間音声)と銘打って公開したことが関係しています。
空間音声の技術により視聴者が向いた場所に合わせて音声の方向が変化するなど、VR360度動画に現実世界のような臨場感や没入感を生むことが出来るようになりました。
音響の方式は、大きく分けて3つにカテゴライズされます。
1つ目はTVや映画などで使われる2chや5.1chに固定されたチャンネルベース。2つ目はオブジェクトごとに立体的な音を表現するオブジェークトベース。3つ目は空間音声技術として注目されているアンビソニックスを基礎としたインタラクティブな再生技術としてシーンベースと呼ばれています。
人間が「音」を知覚する際に2つの耳の役割はかなり大きく、VR360度動画の音声においても、このバイノーラルレンダリングを施す事によってより臨場感のある音を再現出来ます。
両耳に配置したマイクロホン、または人の頭を模したマネキンの両耳にマイクロホンを仕込んだダミーヘッドマイクを使用した収録方法をバイノーラル収音などと呼び、ヘッドホンで再生する事でより高い臨場感を得られます。
そして、頭部伝達関数(HRTFs)という両耳に到来する音の時間差やレベル差など、音源から視聴者までの音の伝達経路を数値化したものを用いる事によって人工的にバイノーラル集音を行った時と同じような効果を生み出す、これがバイノーラルレンダリングという技術です。
立体感や没入感のある、より素晴らしいVR360度動画を制作する上で欠かせない技術の一つです。
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